ナイトガードは、世界を救う! | 渋谷歯科 | 平日夜7時半・土日も診療の渋谷の歯医者

ナイトガードは、世界を救う!

Night guard or Die

なんて大袈裟な事を言っているのか?と思われる方も多いのではないでしょうか?しかし、私は、本当にナイトガードが世界を救うと思っています。
最近、歯ぎしり・食いしばりによる歯と歯の間の虫歯が爆発的に増えています。なぜ、歯と歯の間の虫歯が増えているのでしょうか?
また、抜歯しなければならなくなった理由のほとんどが歯根ハセツですが、なぜ、このような現象が起こっているのでしょうか?

歯ぎしり・食いしばりから唯一歯を守ることができるのは、ナイトガードです。
抜歯してインプラント治療を受けるとなると1本平均35万円です。仮に世界中の方が毎日歯根ハセツで歯を抜くとなると相当な金額が発生します。
これを他の経済活動に回すだけでも世界を救うことになるのではないかと考えます。

ボトックスとナイトガード

多発する歯と歯の間の虫歯

最近、爆発的に増えている歯と歯の間にできる虫歯について最初は、私も不思議に思いました。しかし、その謎はいとも簡単に解くことができました。
歯と歯の間は、唾液がと唾液が流れにくいため、再石灰化が起こりにくい部分です。
歯ぎしり・食いしばりにより歯と歯の間が擦れることを繰り返すと歯と歯の間のエナメル質にマイクロクラック(ヒビ)が入ります。再石灰化が起こりにくいこの部分に虫歯菌が侵入して虫歯を引き起こします。

これを防ぐ方法は、ないのか?

汚れを落とす観点からは、デンタルフロスは非常に重要な役割を果たします。しかし、問題のマイクロクラックを防ぐという意味では、全く役に立ちません。
歯ぎしり・食いしばりの原因の多くはストレスといわれていますが、現代社会においてストレスを取り除くことは不可能に近いことです。では、寝ている間のコントロールできない歯ぎしり食いしばりから歯を守るためには?
就寝中のナイトガード装着が1番よい方法になります。
ナイトガード自体が虫歯を予防してくれるわけではありませんが、車でいうバンパー、お皿を包む緩衝材のような役割を果たすので、ナイトガードが耐衝撃吸収して歯ぎしり・食いしばりの力を減弱させ、歯と歯の間が擦れてマイクロクラックが入ることから歯を守ります。

歯ぎしりの問題点

歯周病を助長する歯ぎしり・食いしばり

歯周病は、歯の周りの骨を溶かす病気です。歯周病部分の骨が弱ったところに毎晩100kg以上の力が歯に加わった状態を想像できますか?もの凄い力が加わり、歯の周りの骨を溶かすことをアシストします。
そのため、歯周病の治療が終わっても弱った骨が強くなっているわけではなく、安心してはいけません。ナイトガードを装着して歯と周りの骨を守る必要があります。毎日の歯磨きと定期的な歯科医院でのクリーニングは、歯周病の患者さまに必須となります。

歯周病は、治ることがない病気で永遠に続く闘いになるため、患者さまもそれなりの覚悟を持って病気と向き合う必要があります。歯周病と闘うには、ナイトガードが強力な武器になります。

歯ぎしり・食いしばりがもたらす歯根ハセツ

歯ぎしり・食いしばりの力で歯根ハセツが起こると、治療方法は抜歯になります。もう歯を残すことができません。この事実を患者さまが知った時に、相当なショックを受け、ナイトガードを忘れずに装着しておけば良かったと多くの患者さまが嘆きます。
スウェーデンで有名なDr.リンは、30年間メンテナンスに通った患者さまの大規模調査を行いました。その調査結果によると最も多かった抜歯に至る原因は、歯根ハセツ62%(※引用元)でした。つまり半分以上の割合で、抜歯は歯の根が破折したことが原因ということです。
多くの患者さまにこの事実を説明していますが、なかなか理解されずにナイトガードの装着が疎かになるようです。

当院でも歯根ハセツにより抜歯せざるを得ない患者さまが後を絶たないのが現実です。
就寝時のナイトガード装着は、80%の方がマストです。虫歯も歯周病もなくいわゆる超健康な20%の方は、装着が必須ではありませんが。治療のために歯科医院に通院している方は、ナイトガード

詰め物・被せ物が削れる・割れる・欠けるのは、なぜ?

金属をもろともせずに、歯ぎしり・食いしばりで穴を開けるなんて朝飯前のこの力は、どこから来るのでしょうか?
通常金属に穴を開けるとすれば相当な時間擦らないと穴は、開きませんよね。ところが歯ぎしり・食いしばりの力で穴が開いてしまうのです!
人間の身体の中で1番強い筋肉をご存じですか?大腿二頭筋?上腕二頭筋?答えはなんと、噛む際に使用する咬筋です。この噛む力は、歯1本につきなんと100kg以上の力が加わります。奥歯は特に力が発揮されます。そのため金属でも穴が開く訳です。

ジルコニアセラミックは、非常に硬度の高い歯科材料ですが、それでも削れますし、割れますし、欠けます。これは、歯ぎしり・食いしばりの力であって、普段の食事で欠けることはありません。
詰め物・被せ物が削れたり・割れたり・欠けた際にはまず、ナイトガードの使用状況を確認しましょう。もし、毎日装着していないのであれば、必ず装着するようにしてください。
なぜなら、歯ぎしり・食いしばりは、やめようと思ってもやめられず、欠けた歯を治療しても、また同じ歯や他の歯が欠けるからです。歯の治療が完了すれば終わりだと思われがちですが、そうではなくそこからがスタートです。
日々のナイトガード装着は、患者さまの歯を守る第一歩になることをご理解ください。

インプラントにも余計な力が、、、

せっかく高い治療費を支払って入れたインプラントがダメになるとすれば、それはインプラント周囲炎が原因です!インプラント周囲炎は、インプラントの歯周病です。
なぜインプラント周囲炎になるかといえば、歯ぎしり・食いしばりによる強い力がインプラントに加わり、インプラントと骨の結合を壊し、そこに歯周病菌などが入り込み骨を溶かすからです。

このインプラント周囲炎を防ぐ方法があります。それは、ナイトガードです。

インプラントに加わる強い力は、普段の生活やご飯を食べているときには、加わりません。
ではどういう時に加わるかというと、就寝中に加わります。前述のとおり、就寝中の歯ぎしり・食いしばりによる歯1本に加わる力は、100kg以上といわれています。
この力でグリグリとインプラントに力を加えれば、周りの骨に力が加わり、骨が溶けていってしまいます。この強い力を減弱するのは、ナイトガードだけになります。
インプラントの代わりにナイトガードが削られますが、高い治療費をかけて治したインプラントがダメになるよりも、ナイトガードが削れた方が良いでしょう。

インプラント

ナイトガードの種類と特徴

保険適用

スプリントタイプ(重合型)

保険で顎関節治療を行うときに作製します。上下の型をもとに歯科技工士が噛み合わせを調整できる装置を作製します。

ハードタイプ(熱可塑型)

顎関節に痛みがない患者さまに使用するナイトガードで、1番オーソドックスなタイプになります。

ソフトタイプ(熱可塑型)

顎関節に痛みがある患者さまに向けた柔らかい素材を使用したナイトガードです。顎に痛みがあるような場合は、まずはソフトタイプで。

保険適用外

スプリントタイプ

顎関節症や噛み合わせの治療用のナイトガードです。別名マゴスプリントと呼ばれています。

ハードソフトタイプ

最近私は、このタイプのナイトガードを装着しています。内側がソフトタイプでしなやか、外側がハードタイプで削られにくいため、気に入ってい ます。になっています。噛み心地が良く、ハードタイプだけのナイトガードよりも安定感があるように思います。

ナイトガードの費用

保険適用

スプリントタイプ 約6,000円
ハードタイプ 約4,000円
ソフトタイプ 約4,000円
 

保険適用外

ハード・ソフトタイプ 27,500円(税込)
マゴスプリントタイプ 33,000円(税込)
 

市販のナイトガード

市販のナイトガードは、自分で温めて噛んで形づけるタイプのものが多く販売されています。なかなかコツがいるかもしれませんが、そこまで難しくなく形づけられると思います。
このタイプは、短期間(1ヶ月)のみの使用であれば、問題ないと考えますが、長期間の使用はおすすめしません。理由は、噛み合わせがそこまで精密に再現されていない場合の長期の使用は危険なためです。

そのため、あくまで歯科医院で作ったナイトガードを無くしてしまった時など、緊急時に短期間での使用が望ましいです。

歯ぎしり・食いしばりにボトックス

 歯ぎしり・食いしばりには、ボトックスが効果的と聞いたことはありませんか?
確かに咬筋という口を閉じる際に最も重要な筋肉にボトックスを打つと噛む力を減弱させることができ、肉の強張りや緊張を減ずることができます。
しかし、ボトックスの効果は約半年で、徐々に薄まります。また、ボトックスを打っても歯ぎしり・食いしばりがゼロになることはありませんので、大なり小なり歯が削れます。
そのため、まずはナイトガードの装着を徹底し、そのうえでボトックスを検討するようにお伝えしています。

ナイトガードの質問

ナイトガードは、どのくらいで効果が出ますか?

個人差はありますが、直ぐに効果を感じることが多いです。
例えば、歯ぎしり・食いしばりで舌が痛い・頬が痛いといった方へは、効果覿面です。それに対して、顎が痛い・顎関節の音が気になるという方は、効果を感じるまでに時間がかかることがあります。
ナイトガードを使用した多くの患者さまが、目覚めた時に少し楽になったとおっしゃいます。ナイトガードは、痛みが治まったら装着を止めるものではなく、使用し続けることが大切です。お忘れなく。

ナイトガードのハードとソフトどちらが良いですか?

ナイトガードのハードとソフトですが、基本的に私は、顎関節の痛みがあるときは、ソフトをおすすめして、顎関節に痛みがない場合は、ハードをおすすめするようにしています。
また、顎関節やかみ合わせに問題がある場合は、スプリントでの治療を行います。

ナイトガードで歯並び変わる?

正しく作製・調整されたナイトガードの使用で歯並びが変わることは、考えにくいです。
もちろん、合っていないナイトガードを装着した場合や噛み合わせの調整が不十分なものを使用した場合は、歯並びが変わる原因となります。
そのため、歯科医師に作製・調整してもらったナイトガードを使用するようにしましょう。

ナイトガードの使用で虫歯になりやすくなる?

ナイトガードに汚れや食べかすが付いていたり、装着する前に歯を綺麗にブラッシングしないまま装着した場合は、本来唾液で流れて綺麗になるはずの箇所がナイトガードで蓋をされた状態になり、虫歯にも歯周病にもなりやすい環境になることもあります。
ナイトガードの装着自体が虫歯や歯周病になりやすいのではありません。ナイトガードと歯の汚れを歯ブラシでしっかりと落としてから使用することが重要です。

ナイトガードは、日中つけても良いですか?

最近では、日中も歯ぎしり・食いしばりをされる方が増えています。例えばスマホを見ている際に、下あごが胸につき知らず知らずの内に食いしばっていて、気づいたら舌がヒリヒリと痛くなっている方も多いです。
知らず知らずの間に、上下の歯がぶつかってしまう症状をTCH(tooth contact habit)と呼び、日中でもナイトガードを装着する方も増えています。

歯がしみる時にナイトガードは有効?

歯ぎしり・食いしばりをする方は、歯がしみるという特徴があります。歯ぎしり・食いしばりをすると歯の根元に集中して力がかかるため、欠けます。
その欠けた部分は、歯の神経に向かって象牙細管という管が走っていますので、そこを伝って冷たいものや温かいものが刺激として伝わりしみてしまいます。

ナイトガードを使用し、少しでも歯が欠けてしまうことを予防しましょう。

ナイトガードで歯ぎしり・食いしばりは治りますか?

ナイトガードは、歯ぎしり・食いしばりにより歯が削られること防ぐ効果はありますが、歯ぎしり・食いしばりを治す効果はありません。
今のところ、歯ぎしり・食いしばりを治す方法は、見つかっていません。そのため、歯が削られることを防ぐためにナイトガードを使用します。

ナイトガードに穴が開いたら?

ナイトガードに穴が開いたら、作り直しのサインになります。穴が開くまでの期間には、個人差がありますが、だいたい半年から1年くらいです。歯ぎしりがひどい方ですと3ヶ月もしないうちに穴が開き始めるもいらっしゃいます。

穴が開いたら、一度歯科医院を受診しましょう。

ナイトガードは、どのくらい持ちますか?

患者さまに良く質問されますが、人により異なります。

なぜなら、人によっては1ヶ月もせずにナイトガードに穴が開いてしまう方もいますし、1年以上問題なく使用を続けられる方もいらっしゃいます。
また、歯ぎしり・食いしばりの動かし方によっても変わります。どのくらい持つかは、まずは1つ作って様子を見ましょう。

ナイトガードは、何ヶ月で作り直せば良いですか?

人により、歯ぎしり・食いしばりの程度が異なるため、作り直す時期の判断は難しく、壊れたら作り直す必要があると認識いただけたらと思います。

保険適用外の自費診療では、期間に制限なく作り直すことができます。

夜間ナイトガード装着して、朝外すと違和感がある。

ナイトガードを装着して、朝、外すと噛み合わせに違和感があるとおっしゃる患者さまがいます。
私もその1人になりますが、ナイトガードを装着して噛んでいる位置と外して噛んでいる位置がずれることは、往々にして良くあります。

どちらが正解なのかと聞かれることがありますが、顎関節にとって正しい噛む位置と歯にとって正しい噛む位置が違う場合は、歯列矯正などで顎関節に合わせた噛み合わせ位置に治療することで違和感をなくすことができます。
しかし、気にならない程度であれば、違和感があっても問題はありません。気になる場合は、一度ご相談ください。

ナイトガード装着後、お茶を飲んでも良いですか?

できれば水にしましょう。ナイトガードはプラスティック製ですので、お茶やコーヒーで着色してしまいます。
装着したままの飲食、例えばカレーやワインなどは、もっての外です。一度着色すると落ちにくいため、できれば水にした方が賢明かと思います。

ナイトガードは、歯を磨いてから装着するのでしょうか。

はい、夜寝る前に歯を磨いてキレイな状態でナイトガードを装着します。

歯を磨かないでナイトガードを装着すると細菌が増殖して、虫歯や歯周病のリスクが増しますので、絶対に歯をキレイに磨いてから装着してください。

ナイトガードの保管方法は?

朝外したらキレイに洗い流し、乾燥させてから保管箱に入れます。もし、汚れなどが気になる場合は、中性洗剤などで洗うのも良しです。

ナイトガードを洗う時の注意点は、お湯で洗わないことです。特にソフトタイプのナイトガードは、お湯で直ぐに変形してしまいます。
嫌な臭いがしたので、煮沸消毒したと仰る患者さまもいますが、直ぐに変形して使えなくなってしまうので、ご注意ください。

ナイトガードの洗浄は、いつどのようにしたら良いですか?

2~3日に1度、朝ナイトガードを外した時にキレイに洗浄し、入れ歯洗浄剤に浸けます。私は、夜装着するまでずっと浸けたままにしておきます。

ナイトガードのお掃除方法は?

朝起きたらまずは、しっかりと水洗いをします。普段使用している歯ブラシで中側を優しく洗うのも良いと思います。

中の臭いや汚れが気になるときは、中性洗剤で洗うのもOKです。歯磨き粉を使用すると表面に傷がつき、その傷に汚れや菌が付着しやすくなる原因となるため要注意です。
2~3日に1度は、入れ歯洗浄剤の錠剤を半分に割って朝から晩まで浸してください。細菌が少なくなります。

ナイトガードは、どのくらいの頻度で洗浄するの?

私は、朝、マウスピースを外して洗った後、2日に1度は、洗浄剤1錠を半分に割って半量の水で作った洗浄液に浸けるようにしています。
1錠量で作った洗浄液と濃度が変わらないので、半錠位でも構わないと思います。朝から夜装着するまで朝浸け置きしするため、14・15時間浸け置いていることになります

ナイトガードは、水に浸けっぱなしにした方が良い?

入れ歯洗浄時に浸ける以外の時は、乾燥させておくのが良いと思います。
水にずっと浸けておくと細菌が増殖する恐れもありますので、基本的には乾燥させてケースにしまっておくのと良いです。

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